さて、ドイツの学業制度について軽く説明しようと思います。
日本へ持って帰ってきたドイツの教科書の中から、正しい名称や内容を調べ直して書こうと探しているのですが、見つからず・・・軽い説明でおゆるしください。
ドイツでは基本的に、正規教育機関は小学校から大学までほぼすべて「国公立の学校」です。
そして国公立の授業料は基本無料です。
正規教育機関で「私立学校」という概念がないように感じます。
ドイツでは、まず12歳までは、ほぼみな同じ教育をうけます。
そして日本の小学校卒業の時点で、早ければ第一段階の将来の選択がなされる進路選択があります。
ここで選ぶ進路が日本の中学に準ずる学校です。
この時点で3年制と4年制にわかれ、その先に進む学校も違います。と言っても単純な2種類の選択肢だけではなく枝分かれしています。
中学を選ぶ時点で職業を決めることになる人も・・・複雑な心境ですね。
大学へ進学する予定の人は4年制の中学を選びます。
そして、15歳の時点でほぼ確定的な未来の職業の選択をします(最年少で14歳も)
日本の高校に準ずる学校の入学と同時に、職業選択と職業によっては就職(実労)が始まります。
高校生から働きます。←ごく普通のことです。
正当に給与を受け取る一人前の社会人になるには、頭や紙のうえでの勉強だけではなく、各職業における実務が一人前に出来なくてはいけない。という概念です。学生をしながら働きます。苦学生とかじゃなくてこれが必須で普通です。
3年間学校に通いながら、国とつながる企業や経営者のもとで実労することで職業を学び、卒業試験=職業資格試験に合格せねばなりません。
(ちなみにマイスターはこの実務教育者を担う経営者です。)
学生は学校の試験のみならず、実務教育を受けている就職先での既定の実務能力もクリアする必要があります。
この期間を日本語では修行といいますが、この修行というのが、個人的なものではなく国が統率している修行=各職業のプロを育てる、国の教育規定となっています。
理論と実務の両方による専門教育を受け、試験に合格し卒業できれば晴れて一人前の社会人として、まっとうな給与を得ることができます。(それまでは少額のおこずかい程度)
大学に進学する場合は19歳から大学に入る試験がうけられます。日本より学業年数が1年多く必要です。
大学を卒業する必要のある職業を選ぶゆえの大学で、大学に行く理由も明確です。
日本の高校を出てドイツの大学に進学したい場合は、一年分教育年数が足りないのでこの一年のブランクを埋める必要がありますので要注意です。
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