マイスターになるには?マイスターとは?
を総体的に説明してきました。
ドイツの職業選択についてすこし補足します。
ドイツの転職についてです。
ドイツの学業・職業制度からわかるように、職業のプロであることが基本であるドイツでは各職業に対する専門教育が体系化され、なりたい職業への道は明確にひかれています。
確実な専門教育があるということは、専門教育を受けずに転職することができない制度であるともいえます。
極端な例ですが、ドイツでは医者が花屋になろう!と思った場合も16~18歳位の学生とともに学校へ通い実労する生活へ戻り、そこから人生やり直しです。
日本の価値観なら経験がなくても花屋くらい誰でもできるでしょ?と思うのが普通かもしれませんが、ドイツではなれません。
医者は医者になるための専門知識を持っているのと同じく、花屋は花の専門知識を持っているのが当然なのです。
私は、日本で5年間一般企業に勤めたのち、一生続けられる仕事を手に入れるために学生時代から続けていた花を職業にすることを決め転職しました。
オフィスで働く価値観と花の現場で働く価値観の違いにかなり戸惑いましたが、おかげで両方の立場から世の中を見ることができるようになってよかったと思っています。
ですが、このことはドイツ人の職場の同僚、ドイツの同級生にはまず理解はできません。
花の仕事以外の他の職業にいつでも就ける私は、ドイツ人にはある意味異端者です(笑)
しっかりと自分の職業と生涯向き合いたい人にはドイツがぴったりです。
職業を定めずなんでもするという人や、ベンチャーな人は日本がいいですね。
長所と短所は背中合わせ。。。
世界経済を動かす先進国の中でも、日本とドイツはとても似ています。にもかかわらず、こんなにも違いがあるのですから世の中まだまだ知らないことだらけだと実感します。